「社会総がかりで教育再生を」
2007/02/04の日本海新聞紙面より
先月末に表題の教育再生会議の第一次報告(初等中等教育を中心とする七つの提言と四つの緊急対応)が出されました(副題は「公教育再生への第一歩」です)。
- 提言と緊急対応-
七つの提言は(1)「ゆとり教育」を見直す基礎学力強化プログラム、いじめに対する毅然とした対応、社会人としての基本(規範)の徹底などを内容とする〈教育内容の改革〉(2)頑張っている教員の徹底的な支援、教員の指導力不足認定や分限の厳格化、教員免許更新制の導入などを内容とする〈教員の質の向上〉(3)学校の説明責任、教育委員会の在り方の抜本的見直しなどを内容とする〈教育システムの改革〉(4)家庭における保護者のしつけ、食育の推進や、地域、企業、社会全体の対応を内容とする〈「社会総がかり」での全国民的な参画〉(5)教育振興基本計画の策定と迅速かつ確実な実施、法令等の整備、財政基盤の確保などを内容とする〈改革の具体的実践の重視〉からなります。
四つの緊急対応は、いじめ問題対応と三本の法律改正(教員免許更新制導入、教育委員会制度の抜本改革、学習指導要領の改訂及び学校の責任体制の確立)からなります(三法案の成立を目指す今通常国会を安倍内閣は教育再生国会と命名しました)。
-埋没気味なポイント-
赤沢は、この報告の基本的な考え方を支持します。その一方で、多くの論点に触れなければならない宿命から、この報告は本当に重要なポイントを必ずしも十分にはクローズアップできていないように感じます。
一昨日の党の教育再生に関する特命委員会でも発言した通り、赤沢は、信頼関係と子供への愛情を基礎とした学校(教員)と家庭の緊密な連携こそが教育再生の鍵であり、最も重要なポイントであると考えますが、この点については、「学校はもとより教育委員会、家庭、地域社会、企業等が緊密に連携しながら、文部科学省はじめ政府も一体となって『社会総がかり』で取り組む」という表現の中に埋没気味です。
-家庭のしつけ大切-
前回のリレーコラムで紹介した文部省の調査によれば、英米韓独の四カ国の子供と比べた場合、日本の子供は両親から頻繁に「先生の言うことをよく聞く」よう言われる割合が圧倒的に少ないという現実があります。子供は、何よりも親の顔や背中を見て育ちます。家庭において親が子供に対し、愛情を込めて、「ものを教えてくれる人を敬うのは人としての基本である」と教え、「先生の言うことをよく聞く」ようしっかりとしたしつけをしないと、いくら教員の質の向上を図っても学校教育の成果は十分には上がりません。
家庭における愛情のこもったしっかりとしたしつけを前提とした学校と家庭の緊密な連携を基礎として、社会総がかりの公教育再生への着実な第一歩が踏み出されることを願ってやみません。
※このホームページのリレーコラムについては、縦書きの記事からの転記のため、このような漢数字の記述となっております。