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「地方再生効果」

2008/04/27の紙面より



後期高齢者医療制度(長寿医療制度、以下「新制度」)を評価する声がほとんど聞こえてこないが、新制度は、現在わが国の最重要課題の一つである都市と地方の格差の是正に大きな効果(=地方再生効果)を発揮する。



- 地方は負担減 -

まず鳥取県など地方在住の皆さまの場合、新制度により負担が減ることが多いはずである。主な理由は、これまで地方の多くの市町村が採用している国民健康保険(国保)の保険料の算定方式(所得割、資産割、被保険者均等割、世帯別平等割の四つを加重して合計)が、新制度により変更されて資産割と世帯別平等割が廃止されるためである。

論より証拠で、例えばこれまでが国保であった場合、(新制度開始後は国保の負担がなくなるので)先月の国保の保険料と今月の新制度の保険料を比べていただけばよいが、大事な点は、国保の保険料は年十回払い、新制度の保険料は年六回払いであるので、一回分の国保と新制度の保険料にそれぞれ十と六をかけてから比べる必要があるところである。

厚生労働省の試算では、国保の鳥取県の一人あたり保険料の平均額は年間約六万九千円だったが、新制度のもとでは約五万四千円に引き下げられている。

 


- 説明責任果たす -

一方、財政力の豊かな大都市部(東京二十三区や政令指定都市など)では、新制度のもとで所得割の比率が増えるため高所得の皆さまの負担が増えるだけでなく、これまで豊かな財政力を背景に公費(税金)を投入して、中・低所得の高齢者の皆さまの国保の保険料を低く抑えてきたものが、新制度のもとでは都道府県単位に広域化されることにより負担をこれまでと同水準には抑えられなくなる場合が多い。

その結果、新制度のもとで最も負担が重くなると厚生労働省が試算した神奈川県の場合、これまでの国保の一人あたり保険料の平均額は年間約八万一千円であったが、新制度のもとでは約九万三千円(全国第一位)に引き上げられている。マスコミが盛んに取り上げる新制度のもとで負担が増えた皆さまが、大都市部に集中しているのはこのような事情による。

なお、当然のことながら、新しい保険証が間に合わないとか、対象以外の皆さまから誤って天引きするなどのとんでもない不手際や説明不足については大いに反省している。新制度により鳥取県など地方在住の皆さまのご負担が増える場合、すなわち、夫婦世帯の年金収入の年額が一定水準を超えている場合や、これまで会社員のご子息などの被扶養者として加入してこられ本年十月から新たにご負担をお願いする場合なども含めて、今後関係者一丸となって説明責任を果たすとともに、新制度の適用を受けられる皆さまのお声をしっかりと受け止めて国政に反映させていきたい。





※国民健康保険(国保)の保険料の年間支払い回数は、(年十回、年八回など)お住まいの市町村により異なります。したがいまして、「“- 地方は負担減 -”の第二段落の後半部分」を下記のように置き換えてお読みいただきますようお願い申し上げます。

「大事な点は、国保の保険料は年十回払い、新制度の保険料は年六回払いであるので、一回分の国保と新制度の保険料にそれぞれ十と六をかけてから比べる必要があるところである。」


「大事な点は、国保の保険料は年十回や八回など新制度と支払い回数が異なることが多く、新制度の保険料は年六回払いであるので、一回分の国保と新制度の保険料にそれぞれこれまでの国保の年間支払い回数と新制度のそれである六をかけてから比べる必要があるところである。」



※このホームページのリレーコラムについては、縦書きの記事からの転記のため、このような漢数字の記述となっております。


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