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「毎月1900円を10年で山陰道」

2008/2/03の紙面より



道路の暫定税率の議論を整理します。まず「暫定」だから三十年以上続いたのはおかしいという議論があります。しかし、過去道路整備は五カ年計画に従って進められ、その計画の事業量に見合う税率を次の五年間適用し、五年後には新しい計画により税率を見直すから「(五年間の)暫定」税率と呼ばれてきたので、そもそも短期間で廃止する税率という意味ではありません。

 諸外国でも国全体の道路整備には何十年もかけており、五カ年計画を繰り返して三十年を超えても「暫定」だからおかしいとは言えません。昨年末策定の道路整備の中期計画が、鳥取県の山陰道など国全体の幹線道路整備を今後ほぼ十年で完成させるとしたので、今回の暫定期間は十年とし、十年たったら道路整備を理由に暫定税率を課すことはやめるというのが基本的考え方です。



- 廃止で完成24年後 -

次に「ガソリンが一リットル二十五円安くなるのと今のままではどちらが良いか?」という設問は問題の理解を妨げます。誰でもガソリンが安くなった方が良いに決まっています。しかしながら、ガソリンを安くすることのデメリットも確かにあるので、そこもきちんと説明したうえで国民に選択を問わなければ意味がありません。

鳥取県では、普通も軽も含め自家用乗用車全体を平均すれば一台当たり年間約九百リットルのガソリンが購入されると推計できます。ということは一リットル二十五円徴収される暫定税率は毎月一台平均約千九百円となります。

従って、鳥取県民の皆さまの選択肢を単純化すれば、暫定税率として毎月約千九百円を負担して、ほぼ十年で山陰道など県内の幹線道路を完成させるのが良いか、山陰道などの完成が約二十四年後(県試算)になっても毎月約千九百円を節約するのが良いかということです。私は前者を強くお勧めします。


- 県民生活に悪影響 -

過去三十年以上暫定税率を払い続けた現在、鳥取県以外の多くの都道府県の幹線道路整備は大半終了しているのに、鳥取県の高規格幹線道路整備率は四十七都道府県中最下位の三割台です。ずっと待ち続けた結果、ようやく順番が回って来て今後ほぼ十年で鳥取県の整備を終えようというまさにその時に暫定税率を廃止するのはあまりにもったいないです。

さらに言えば、暫定税率は、新規の道路整備だけでなく、生活の安全・安心に直結する既存道路の維持補修、橋の耐震化、歩車道分離、除雪などの財源にもなっています。加えて、既存の道路を借金で建設した地方公共団体などは、暫定税率廃止で一般会計からの借金返済を余儀なくされ、福祉や教育の予算を削減して県民生活に悪影響を及ぼす恐れが大きいです。

これらすべての生活の安全・安心や豊かさを毎月約千九百円を十年間負担することで獲得し、次世代の子供たちに引き継ぐという選択肢を真剣に検討していただきたいと思います。

 


※このホームページのリレーコラムについては、縦書きの記事からの転記のため、このような漢数字の記述となっております。


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