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「立ち会い出産」

2008/03/02の紙面より



これほどの感動は久しぶりです。先月十日の晩、大山町(旧中山町)で牛の出産に立ち会いました。計画出産ではなく(笑)、偶然が重なった結果、立ち会ったのでなおさら感動しました。

同日夕刻は、先月二十一日開催の自民党畜産・酪農対策小委員会の事前準備として、地元の畜産・酪農関係者の皆さまと夕食を共にし、乳価の下落、飼料価格を含む物財費の高騰などによる畜産・酪農の置かれた窮状や切実なご要望をしっかりと伺いました


- 難産の末、誕生 -

夕食後、出席者から「これから生まれかけの子牛を引っ張りに行くので一緒に来ないか」と誘われて、勇んで牛舎に到着した時には、既に大の大人が三人で、生まれかけの子牛の脚にひもを掛けて母体から引っ張り出そうとしているところでした。

私も早速手伝いましたが、子牛は顔と前脚のひづめ以上はどうしても出て来ず、子牛の舌が見る見るはれ上がって焦りました。(今回の子牛は超巨大児であったため、大人四人でも力が足りなかったそうです)

ほどなくして、飼い葉おけの端に滑車が取り付けてあるような金属製の子牛を引っ張る助産器械が登場し、母牛の後ろに据え付けて滑車でひもを巻き取るようにすると、見る見る子牛が引っ張られて無事出産と相成りました。

気の早い私がここで感動に浸ろうとしていたら、どうやら子牛が呼吸していないらしく、私以外の皆さまは直ちに心肺蘇生(そせい)術を開始されました。私も見よう見まねで子牛の胸をたたいたり、体をわらでこすったり、鼻から羊水が流れ出て呼吸ができるよう、他の皆さまと協力して後脚を持って子牛をつるしたりしました。子牛の体は軍手をしていても滑るくらいで、「濡(ぬ)れ子」と呼ばれる理由が良く分かりました。

しばらくして子牛をわらの上に下ろすと皆さまが「心臓の鼓動も良いし、もう大丈夫だ」とおっしゃいました。初めて牛の出産に立ち会って感動の渦の中にいる私は、他の皆さまが帰られてもなかなかその場を離れられませんでした。

その後、牛舎の管理人様と話し込みながら、何とか子牛が自力で立ち上がり母乳を飲むところまで見届けたいと思いましたが、日付が変わるころ断念して帰宅の途につきました。


- 「赤沢亮正」号 -

驚いたことに、後日、一緒に立ち会った方のお一人がオーナー様に掛け合って下さり、この子牛は「赤沢亮正」号と命名されました。変な名前を付けられた子牛はさぞや迷惑していることと思いますが、現在たくさんお乳を飲みながら毎日元気に走り回っているそうです。近々、来月米子の小学校に入学予定の長男(六歳)を連れて、「赤沢亮正」号を見に行くのがとても楽しみです。

なお、立ち会い出産という貴重な体験をさせて頂いた感謝の気持ちに加えて、畜産・酪農家のご苦労をさらに身近に感じた私は、従来以上に張り切って党小委に臨みました。乳価の補てん、肉用牛肥育の物財費、個人の機械リース、自給飼料生産などの支援が恩返しになればと思います。

 


※このホームページのリレーコラムについては、縦書きの記事からの転記のため、このような漢数字の記述となっております。


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